【観戦記】NZLvIRE アイルランド ロリーベストに泣かされた
ノックアウトトーナメントってこんなに悲しいのか、ということを思い知ったのです。
まずは結果から
ニュージーランドが怒涛の6トライ。アイルランドは一生懸命やっているのに、なかなかゲインラインを突破できず、フェーズを重ねていくうちに、いつの間にかオールブラックスボールになっていました。瞬く間に、そして、のびのびとしたラグビーでもって、鮮やかにトライを奪う。彼らの笑顔は素晴らしいのですが、それに底を感じさせない恐ろしさまで感じるような、まさに最強のラグビーを見せつけられました。
あんなに苦労して勝ったアイルランドなのに、まるで社会人と高校生がラグビーしてるんじゃやないか?と思えるほどに、オールブラックスの壁は高かったです。どんな状況であっても最善の選択を全力で遂行する彼らがあまりに強すぎて、個人的にはドン引きでした。
ノックアウトトーナメントとは
そんなこんなで試合は終わったのですが、個人的ハイライトはその後でした。この試合でもって、現役を引退するアイルランドのフッカー ロリーベスト、そして彼の周囲が素晴らしかったのです。
ファンは試合後のインタビューのために、彼がスクリーンに映ると会場から大歓声を送り、選手はオールブラックスも含めて、花道を作って見送る。グラウンドを一周しながら観客席にいるお子さんをグラウンドに向かい入れ、4人で手を繋いで歩く。彼の偉業を讃える全てが温かく思いやりのこもったものであり、それは彼が成し遂げた事実だけに贈られたものでないことが、何も知らなかった私にも伝わる素晴らしい時間でした。
個人的に胸を打たれた瞬間は、彼のお子さんが歩きながら腕で涙を拭ったときです。彼自身もとんでもなく悔しくて、悲しかったんだろうと、そして、私の想像をこえる何か感じていたんだろうと思います。
ロリーベストが膝をついて彼を抱きしめている姿は最高のフッカーであり、最高の父親である証明だと思いました。
そんな暖かい気持ちになる一方で、同時に、アイルランドのワールドカップはこれでおしまい、という事実も同時にそこに寝転がっていて、それは私をどうしようもなく悲しい気持ちにさせました。これまでのプール戦では勝っても負けても次がありましたが、これからは負けたら終わり。当たり前のことなんですが、その厳しさを目撃して、オールブラックスの快勝とのコントラストに愕然としました。
これが、ノックアウトトーナメントか。
引退するキャプテンへの大歓声・大拍手😭
— ラグビーワールドカップ (@rugbyworldcupjp) 2019年10月19日
アイルランド代表「闘将」ロリー・ベスト @RoryBest2#RWC2019 #NZLvIRE #RWC東京 pic.twitter.com/5hnP6a9bwh
ロリー・ベスト@RoryBest2 ☘️
— ラグビーワールドカップ (@rugbyworldcupjp) 2019年10月19日
アイルランド代表として、ニュージーランド代表を2度撃破。シックスネーションズを4度制覇し、一時は世界ランキング1位にチームを押し上げた闘将。本日をもって代表を引退します。
両チーム揃って花道を作り、彼の偉大な功績を称えました👏#RWC2019 #NZLvIRE #RWC東京 pic.twitter.com/8nwBoh04jR
Thank You @RoryBest2
— Irish Rugby (@IrishRugby) 2019年10月19日
You've been a great player and captain and great person for Irish Rugby. It has been a pleasure to watch you play for @UlsterRugby & @IrishRugby
Thank you to your family for lending you to us.#TeamOfUS #ShoulderToShoulder #ThanksRory pic.twitter.com/Ib8LEt267K
Amazing moment as Rory Best brings his kids onto the pitch after his last match in an @irishrugby shirt.
— Rugby World Cup (@rugbyworldcup) 2019年10月19日
A legend of the game, who gave it all for the jersey.
Thanks for the memories Rory 🙌 pic.twitter.com/1rKuLdOPkM
ローリー・ベストって通常のIreland's Callでは滅多に表情を変えないんだけど今回のワールドカップでは感極まった表情が印象的でした。特に初戦のスコットランド戦ではここまで感情を露わにするベストに驚くとともに思わずこちらもグッときてしまうほど。東京が最後の地になったのは寂しいなぁ・・・ pic.twitter.com/zSds2vnEM9
— ユニオン (@union2525) 2019年10月19日
#RWC2019
— Irish Rugby (@IrishRugby) 2019年10月19日
An emotional final interview with one of the greatest players to wear the Irish jersey and a true gentleman. Thank you @RoryBest2#ShoulderToShoulder #TeamOfUs #NZLvIRE pic.twitter.com/XbKGVpexHe
期待されながら初の4強入りの夢が散ったアイルランド(柏原敬樹撮影)。シュミット監督は「ピークを若干、落としてしまった。胸が張り裂けそうだ」。現役引退のベスト主将は「今は疲れて悲しい。ロッカールームは全く音がなかった。大きな男が涙を流していた」と赤い目で話しました。(谷口)#RWC2019 pic.twitter.com/Qyey6aZcUO
— NIKKEI Rugby (@nikkei_rugby) 2019年10月19日