1/7 大学選手権決勝戦@秩父宮 観戦記
激闘の決勝戦を終えて、ようこそ現実の世界へ!本当にすごい試合すぎて、逆に何も覚えていませんが、観戦記をまとめます。
◆まずは結果から。V9おめでとう!!!
帝京大学のみなさん、大学選手権9連覇おめでとう!試合全体を通して明治ペースで、帝京大学がのびのびアタックする時間は本当に少なかったです。前半終了時のスコアは7-20と、おそらく誰もが明治大学の勝利を予感したと思います。ですが、王者と語るに相応しい帝京大学、後半2トライ、コンバージョンキックも決まり、最終スコアは21-20と1点差ではありますが、見事勝利し、前人未到の9連覇を成し遂げました。
会場の雰囲気も完全に明治のもので、大事な場面で明治コールがどこからともなく湧き上がってくる、なんだかサンウルブズが勝つ時のような空気感がありました。記者会見でも応援団は7:3で明治が多かったのでは?という質問ありましたし。
そんな観客の応援に後押しされた明治大学、終始素晴らしかったです。ディフェンスでは、出足が本当に早く、ボールをパスしてアタックしていく帝京大学に常に高いプレッシャーを与えていました。アタックでも大躍動。タッチライン際で前に進む(陣地を獲得する、ゲイン gainする)スピードがめちゃくちゃに早い。あっという間にトライ射程圏内に入ってる、そんな印象でした。私は昔の明治ラグビーは知りえませんが、「前へ」という言葉に象徴されるフォワードゴリゴリ?のラグビー?というよりも、個人的には12番 梶村選手に代表されるようなバックスの大躍動というのが強く残りました。てかマジで梶村選手、すごすぎた…そしてまだあなたは3年生…来年も帝京大学の敵になるのね…つらたん…
攻守に渡り神プレーが多過ぎて絞りきれませんが…
— kochan0809 (@DADAD0809) 2018年1月7日
とりあえず梶村君のここ4試合のトライ集です。#明治大学ラグビー部#梶村祐介 pic.twitter.com/UFL4aoZsNH
一方、王者帝京大学は、ずっと最高にヤバい状態なのに、選手に焦り・パニックの表情は全くなかったですが、この日は何かおかしかった…。いつもならドンピシャのキックが決まらない、普段なら絶対おこらないミスが起こる、試合通して2人のシンビン…やろうしていることがうまくいかない、そんな我慢の時間がすっごく長かったように感じました。
前半終了後の元日本代表大西さんのツイート↓
なるべくディフェンスのフロントラインに人数をかけてしっかりとしたタックルで帝京のアタックに圧力をかけている明治。
— 大西将太郎/Shotaro Onishi (@shotaroonishi) 2018年1月7日
おのずと裏にはスペースが出来る。帝京はそのスペースが見えているがそこに蹴るキックの精度が今日はあまりよくない。
修正出来るか…。
それでも後半2トライなんとか取って勝ちをもぎ取りましたが、この日の帝京…どうしてたんだ!!
◆わたしと帝京大学
これからまとめる観戦中に感じたことを分かってもらう上で、私と帝京大学について知っていてもらいたいので、まず私と帝京大学ラグビー部についてまとめます。
2014年の大学選手権決勝戦、味の素スタジアムで、優勝インタビューを受ける当時キャプテンだったSH流選手がとてもさわやか(かつイケメン)で、大学生とは思えないしっかりとして受け答えをしていたのを見て、なんてすごい人なんだと感心したところがきっかけでした。
そこからラグビーが好きになりましたが、我らが日本代表がアルゼンチン代表にコテンパンにされたり、大好きなサンウルブズが少しのところで勝てない試合が続いたりと、好きで応援しているからこそ、見ているのが辛くなります。そうするとラグビーが嫌いになる、というか見ていられないと思うこと、時期が出てきます。
そんなとき心の寄りどころになったのが、帝京大学でした。彼らは9連覇を成し遂げるほどに強い。勝ち負けがつくスポーツの世界で、常に勝ち続けるなんてあり得ないことをほとんど成し遂げてくれる、本当に唯一を信じていてもいいチームが私にとっての帝京大学です。
◆辛すぎた試合観戦
そんな勝利を信じていい帝京大学が苦戦する姿、見ているのが辛すぎました。試合終了前数分間は辛すぎて泣きながら見ていました笑 帝京大学が負けて会場いっぱいの明治ファンが歓喜する姿、メディアで帝京大学連覇を明治が破るという大ニュースが報じられること、その時の自分の気持ちなどなど、もしも帝京大学が負けてしまったら、そんな最悪な想像をして、胸がザワザワ・ドキドキして、本当に苦しくて涙が止まりませんでした。
何より明治が、明治ファンが憎くて辛かったです。会場から湧き上がる明治コールや歓声が上がるたびに憎かったし、プレースキックは毎回外れろ〜!と怨念めいた念を送ったし、隣に座っていた明治ファンの方が喜んでいるのも許せなかったし、帝京がいいプレーとした時は周りの明治ファンに聞こえるように喜んだし、私は本当にラグビーファンとして、なんて浅ましくて、ファンと公言するに値しないちっぽけな人間なんだってことを思い知りました。
浅ましい私が歓喜する一方、1番ツラくて大変な思いをした選手・監督自身は溌剌としていて、爽やかでした。なんか本当にラグビー選手ってすごいよね、試合中は体をぶつけ合って本当にファイトしているのに、試合が終わったら肩を組んで写真が撮り合える関係でいられる、その器というか、心意気が人類最強な気がします。
スーパースター 梶村選手
たくさんの応援ありがとうございました!
— 梶村祐介 (@kajiHM12) 2018年1月7日
決勝戦楽しかったです!
明治にきてたくさん成長させてもらいました。
帝京大学おめでとう🎉 pic.twitter.com/6qhcYTsyKO
古川キャプテン
高校は帝京堀越キャプテンと同じ!
最高の観客の皆さんの前で最高の相手と最高なゲームが出来て心から幸せだと感じました。4年間本当に応援ありがとうございました!改めて明治大学は日本一愛されるチームだと感じましたし、主将をやらせて頂けて幸せでした。
— 古川 満 (@mtr5mur) 2018年1月7日
本当に本当にありがとうございました! pic.twitter.com/pEuElfZALr
日経ラグビー の会見まとめ
ただ、試合後の明大の選手からは全力を出し切ったすがすがしさもうかがえました。古川主将は終了間際の相手スクラムの場面について「8人で春からやってきたことを出し切ろうという思いで、楽しいなと思った」。梶村選手は「悔しいっていうより、やりきったっていう思い」と話していました。
— NIKKEI Rugby (@nikkei_rugby) 2018年1月7日
15年W杯で日本代表が南ア代表に勝った時、試合終了後すぐに負けた南ア代表のスカルプ・バーガー(当時サントリーでもプレーしていたので、日本に所縁のある選手)が笑顔で日本代表と握手していた、というのが美談でありますが、それは本当に美談というか、バーガーの器のデカさ、パネェわ…と改めて感じました。
そんなこんなで泣いたり笑ったり感動したりなんだか忙しい大学選手権決勝でした。そして間も無く日本選手権決勝!ファイナルが続くハイシーズンの今、ラグビー から目が離せません!